令和6(2024)年年頭のご挨拶

令和6年1月1日
令和6(2024)年年頭にあたりご挨拶申し上げます。
 
まず現在進行中のガザを巡る情勢に関し、亡くなられた全ての方々に哀悼の意を表し、被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げます。一般市民への危害の停止、人道支援物資の十分な供給、商業活動の回復、復旧活動の進捗がまず確保され、その先にこの地域の永続的な平和と安定と繁栄が二国家解決を基礎として築かれていくことを願います。我が国としてもそのための貢献を引き続き行って参ります。
 
この1年を振り返りますと、コロナ禍の終息を受けて2022年末以降、ヨルダン軍の協力の下行われた自衛隊の統合展開・行動訓練(在留邦人等退避訓練)に続き、注目すべき要人往来の面では、2023年4月のアブドッラー2世国王・ラーニア王妃両陛下・フセイン皇太子殿下の御訪日と右を受けたアンマンでのヨルダン・日本ビジネスフォーラムの開催(同7月)、フセイン皇太子殿下ご結婚祝賀の際の高円宮妃殿下・承子女王殿下のヨルダン御訪問(5~6月)に加え、閣僚級の相互の訪問も多数に上り、林外務大臣(当時)とサファディ副首相兼外務・移民大臣の第3回及び第4回戦略対話(3月及び9月)、河野デジタル大臣とハナーニデ・デジタル経済・起業大臣の間で署名された協力覚書(7月)等に結実しました。ガザ情勢を中心に上川外務大臣とサファディ大臣の間で外相会談(10月、11月、12月)、日・ヨルダン首脳会談(10月及び12月)も行われました。ガザ情勢を受けて自衛隊はヨルダンに10月以降駐留し、これまでに2度にわたるイスラエル在留邦人等退避にも従事しました。
 
2023年はまた、我が国の国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対する我が国の協力の70周年にもあたり、日本として、引き続きUNRWAと緊密に連携しつつ、パレスチナ難民支援に取り組んでいくことが様々な機会に確認されました。
 
本年2024年は、両国間の外交関係樹立70周年、大使館相互設置50周年の記念すべき年にあたります。当館としては、昨年5月に正式に発足したヨルダン・日本友好協会と手を携えて、1年を通して記念の行事を行っていきますので、ぜひメーリングリストにサインアップしてください。


当大使館としては引き続き、経済協力の様々な手段を駆使しつつ、ヨルダンのプライオリティーを基礎に持続的開発と民生の向上、繁栄につながる支援を提供し、相互の貿易・投資を拡大させていくことを目指します。また同時に、両国はそれぞれの置かれた地域情勢を念頭に国際場裡において協力していく戦略的パートナーであり、我が国としてヨルダンと不断の政策対話を行いつつ国際の平和と安定に貢献して参ります。




 

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