(2009年6月18日)
在留邦人の皆様へ
この度、またしても在留邦人宅にて空き巣被害がありました。今月だけで2件、この1年で5件目となります。被害状況は以下のとおりですが、この機会に改めて過去の事例も参考にしつつ防犯対策に遺漏なきようご注意願います。
日時:6月17日(水)、午前6時~午前6時20分(推定)
場所:アンマン市ウンムゼイナ地区、4階建てマンションの3階
被害品:貴金属類
侵入状況:被害者が散歩に出かけている隙に自宅(ドアに鍵はかけていなかった)に侵入した模様。
アパートの入口にはオートロックの鍵つきドアがあるが、最近オートロックがしっかり機能していなかった(押せば開く状態)。
なお、被害者は、早朝に散歩するのが日課となっていましたが、犯人は被害者が外出しているのを見計らい、被害者宅に侵入しています。状況から判断しますと、犯人は突発的に侵入したというよりは、被害者の行動パターンを事前に調べた上で犯行機会を伺っていた可能性が高いと思われます。
昨年7月に1件、今年3月に2件、6月初旬の1件に続き、ここ1年間で5件目の邦人宅空き巣被害になります。在留邦人は約280人ですが、これには配偶者、子どもを含むため世帯数で見ると約200となります。この200世帯のうち5世帯が被害があっていることになります。
被害にあっているのは、いずれも単身世帯ですので、単身世帯に限れば空き巣被害の確率は更に高くなります。いずれにせよ、非常に高い確率で日本人が空き巣被害にあっていることから、「日本人が狙われている」という可能性も否定出来ません。
皆様方におかれましては、自分だけは被害にあわないという例外意識を持たないで、以下の点を改めて見直していただき、防犯に努めてください。
1.アパート形式の場合、通用門(表口、裏口共)は常時施錠してあるか。(無施錠の時が多い場合は、大家や管理人に常時施錠するよう依頼してください。)
2.自宅ドアは頑丈か。(シリンダー形式のドア錠が望ましい。また、補助錠を付ければ進入に要する時間が2倍以上になります。泥棒は侵入に時間を要する家を嫌います。)
3.外出時の戸締まりはしっかりしているか。(ドアだけでなく、窓の施錠も忘れずにしてください。)
4.在宅時にも戸締まりはしっかりしているか。(寝ている際に進入するケースもあります。夏は暑いからと言って窓を開けっ放しにするのは危険です。また、シャッターは必ず閉めましょう。)
5.貴重品は分散して保管しているか。(1箇所に貴重品を保管している場合、被害にあった際の損害が大きくなります。なお、比較的狙われにくい部屋として、子供部屋やキッチン等があげられます。寝室は優先的に物色されるので寝室に貴重品を保管するのは危険です。)
6.自宅付近に不審者等はいないか。(狙いを定めた家の住人の行動を確認している場合があります。また、チャイムを鳴らしたり、間違い電話等で在宅を確認しているケースもあるので注意してください。)
7.自身の日程を軽々しく口外していないか。(残念ながらアパートの管理人や個人の使用人が内から手引きしているケースもあります。むやみやたらに自身の日程を口外しないことをお勧めします。)
8.行動を予知されにくい生活をしているか。(出勤時間や帰宅時間が決まっている、週末の余暇の過ごし方が決まっている等の規則正しい生活スタイルの方が狙われやすいです。行動を予知されにくいような生活スタイルを心掛けてください。)
その他、外出時にわざとテレビやラジオ(夜は電気)を付けて在宅と思わせる方法、いざ進入された際に貴重品が見つからないことにより無闇に部屋が荒らされるのを防ぐため、比較的わかりやすい所に現金を少々置いておき、ある程度満足して帰ってもらう等の方法もあります。また、防犯ブザー等のグッズは比較的安価で購入できますので、取り付けるのも良いかと思います。
仮に、空き巣等の被害にあわれた際には、すぐに警察に連絡するとともに大使館にもご一報いただきますようお願いいたします。また、帰宅した際にドアが壊れている等進入された形跡がある場合、まだ部屋内に犯人がいることも想定されますので、隣人や管理人に連絡し、数人で確認することとして(警察の到着を待つのが望ましい)、絶対に一人で中に入らないでください。