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報道によると、21日、ヨルダン情報総局(GID)は、11名のアル・カーイダ系テロ容疑者(ヨルダン国籍)を拘束し、これらのテロ容疑者はアンマンのショッピング・センター、カフェ、外交団の複数を標的としたテロ行為(シリアから入手した武器・爆発物(含、迫撃弾)を使用)を画策していたとのことです。
在留邦人の皆様におかれましては、当国においてもテロ等の事案が発生する可能性は、依然として高いということをご認識いただき、常時、新聞やテレビ、インターネット等を通じて最新の治安情報を入手し、身の安全には十分に注意を払っていただきますようお願いいたします。
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ヨルダン情報総局(GID)関係者等が述べた概要
(1) 拘束された11名のテロ分子はイラクのアル・カーイダとの関係があり、また本年6月からテロ計画を画策し、シリアから爆発物や迫撃弾を密輸していた。同分子らは、Abu Mussab Zarqawi率いるアル・カーイダ分派に関係している。なおAbu Mussab Zarqawiは2005年のアンマンでのホテル爆破事件(65名以上が死亡、120名が負傷)の首謀者である。
(2) 同分子らは、アンマン西部のアブドゥーン地区周辺における商業施設・外交団を標的として、自動車爆弾、自爆テロ、迫撃弾、ゲリラ戦法による攻撃によるテロ計画を画策していた。また同分子らは2つのショッピング・モールで2回の「おとり爆発」を行って治安当局の関心を引きつつ、別の複数の場所で迫撃弾による外交団への攻撃を含む同時多発的なテロ行為を行うことを画策していた。
(3) 本件で標的となっていた外交団は米英であり、同大使館が位置するアブドゥーン地区周辺のショッピング・モールやカフェには外国人(含、外交官)も多く出入りしていることが背景にある。
(4) 治安当局は、この数週間にわたりシリア国境周辺での治安体制を2倍に強化し、不穏分子の流入の阻止に努めている。
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21日、マアーイタ・メディア・コミュニケーション担当国務相兼文化相(政府報道官)が述べた概要
(1)拘束されたテロ分子らは、インターネットを通じてイラクのアル・カーイダの武器専門家と相談し、またシリアに入国して爆発物・迫撃弾を持ち帰り、テロ行為を画策していた。
(2)本件は、シリア危機やシリア避難民の流入には関係はない。また本件についてヨルダンはシリア政府とは連絡および協力は行っておらず、本事案がヨルダン・シリア関係に悪影響を与えることはなく、ヨルダンのシリア危機に対する立場は従前と同じである。